「御朱印集め、始めてみたいけど、最初から2,000円の帳面を買うのはハードルが高いな…」 そんな風に思っていたのは、数年前の私です。
神社やお寺を巡って、あの力強い墨書きをいただく「御朱印」。最近ではブームを通り越して、趣味の定番として定着した感がありますよね。でも、いざ始めようとすると、授与所に並んでいる御朱印帳の値段にちょっとビビってしまう。そんな時、ふと立ち寄ったダイソーで見つけたのが「御朱印帳」の文字でした。
「え、100均にあるの? これでいいじゃん!」
そう思った反面、「100均のなんて出したら、神主さんに怒られないかな?」という不安も。今回は、そんな私が実際に100均(ダイソー・セリア)の御朱印帳を抱えて各地を巡った、リアルすぎる体験談をお話しします。
始まりはダイソーの隅っこで見つけた一冊
あれは確か、梅雨の晴れ間の蒸し暑い日でした。特に目的もなくダイソーの文房具コーナーをぶらついていた私の目に飛び込んできたのは、和柄の小さなノートのような一冊。

「御朱印帳(300円)」
100円ショップなのに300円。でも、寺社で買う2,000円に比べれば、ほぼタダみたいなものです。手に取ってみると、意外にもしっかりとした厚みがある。デザインも、紺色の落ち着いた市松模様で、安っぽさは感じられませんでした。
「これなら、もし途中で飽きちゃっても後悔しないし、練習用だと思えばいいか」
そんな軽い気持ちで購入したのが、私の御朱印ライフの第一歩でした。今思えば、あの時この一冊に出会っていなければ、私は今でも「いつか始めたい趣味リスト」に御朱印を入れたままだったでしょう。
100均御朱印帳、最大の壁は「出す時の勇気」
さて、道具は揃いました。次に向かうは神社です。 私が最初に向かったのは、近所にある小さな八幡様。大きな有名神社よりも、まずは地元の神様にご挨拶……という名目でしたが、本音を言えば「100均の帳面を出して、もし何か言われたら恥ずかしい」というチキンな心が働いたからです。

お賽銭を入れ、二礼二拍手一礼。心臓が少しドキドキしているのを感じながら、社務所へ向かいました。
「あの、御朱印をお願いします」
震える手で差し出したのは、ダイソーの300円御朱印帳。 神職さんは、私の緊張なんてどこ吹く風で、「はい、お預かりしますね」と穏やかに受け取ってくださいました。
待つこと数分。戻ってきた帳面を開くと、そこには力強く、美しい墨書きが。 100均の紙の上に、神聖な証が刻まれた瞬間でした。その時、私は確信しました。**「大事なのは、どこで買ったかじゃない。どれだけ敬意を持って差し出すかだ」**と。
ダイソー vs セリア:実際に使い比べて分かったこと
その後、御朱印巡りにハマった私は、セリアの御朱印帳も試してみることにしました。ここで、実際に使ってみて感じた「100均二大巨頭」の比較を、私なりの視点でお伝えします。

ダイソー:質実剛健な「本格派」
ダイソーの御朱印帳(特に300円のもの)は、構造がしっかりしています。
- 蛇腹(じゃばら)式: ちゃんと横にびろーんと伸びるタイプです。これぞ御朱印帳!という満足感があります。
- 紙の厚み: 100均の中ではかなり頑張っている方です。
- デザイン: 渋い。おじいちゃんやおばあちゃんが持っていても違和感がないくらい、伝統的な柄が多い印象です。
セリア:女子心をくすぐる「おしゃれ派」
一方でセリアは、とにかく「見た目」が可愛い。
- デザイン: パステルカラーや、北欧風にも見えるモダンな和柄。持っているだけでテンションが上がります。
- サイズ感: ダイソーよりも少しスリムなものが多く、小さめのバッグで出かけたい私にはぴったりでした。
- 注意点: セリアのものは、時々「ノートタイプ(綴じノート)」が混じっています。御朱印は蛇腹式が基本なので、購入時はよく確認したほうがいいですよ。
【失敗談】100均ならではの「落とし穴」
もちろん、良いことばかりではありません。実際に使っていく中で、「あちゃー」と思ったことも何度かありました。
一番の失敗は、**「墨の裏写り」**です。

あるお寺で、非常に筆圧が強く、たっぷりと墨を含ませて書いてくださる方がいました。その御朱印は本当に素晴らしかったのですが、乾いた後にページをめくってみると……。 「うわ、裏まで真っ黒だ……」
100均の御朱印帳は、専門店のものに比べると、どうしても紙が薄い。あるいは、二枚重ねになっていないタイプがあります。そのため、墨が裏のページまで染み込んでしまうことが多々あります。
これに凝りてから、私は**「片面しか使わない」**というルールを決めました。 「両面使えば40ページ書けるけど、20ページで終わりにする」。 そう割り切るだけで、裏写りのストレスからは解放されます。100均なら一冊の単価が安いので、贅沢に片面使いしてもお財布は痛みません。
「それ、100均?」と言わせないための裏技
使っているうちに、「もう少し自分らしさを出したいな」と思うようになりました。そこで私が行った、超簡単なカスタマイズを紹介します。
カバーひとつで激変する
100均の御朱印帳は、表紙が「紙」そのものなので、雨の日に持ち歩くと角がふやけてしまうことがあります。 そこで私は、同じく100均(または文房具店)で売っている「御朱印帳カバー」を装着しました。これだけで、見た目のツヤ感がアップして、一気に「ちゃんとした道具」感が出ます。
表紙に「題箋」を貼る
最初から「御朱印帳」と印字されているものもありますが、無地のものもあります。私は、和紙のシールに自分の納得のいく字で「御朱印帳」と書き、表紙に貼りました。 自分の手が入ると、たとえ300円の商品でも、世界にたった一つの愛着ある相棒に変わるから不思議です。
神社やお寺での「100均マナー」について思うこと
ネット掲示板などで、「100均の御朱印帳は失礼だ」という意見を目にすることがあります。でも、私が何十カ所と巡った経験から言うと、それは**「気にしすぎ」**です。
神職さんや僧侶さんが見ているのは、帳面のブランドではなく、参拝者の態度です。
- お参りもせずに御朱印だけもらおうとしていないか。
- お釣りのないように小銭を準備しているか。
- 「お願いします」「ありがとうございました」と挨拶ができるか。
こうした当たり前のマナーさえ守っていれば、100均の帳面を差し出したからといって、邪険に扱われることはまずありません。 むしろ、100均の帳面がきっかけで、若い人が神社に足を運ぶようになることを、喜んでいる神職さんも多いのではないでしょうか。
100均御朱印帳を卒業するタイミング(続き)
最初は「安物だから」と思っていた100均の御朱印帳も、最後の一ページが埋まる頃には、私にとってかけがえのない「宝物」に変わっていました。
一冊を使い切るまでには、だいたい20〜30箇所の神社やお寺を巡ります。その一箇所一箇所に、その日の天気、一緒に歩いた友人との会話、参道で食べたお団子の味など、たくさんの思い出が詰まっているんです。そうなると、もはや「元値が300円だった」なんて事実はどうでもよくなってくるから不思議です。
私が2,500円の本格的な御朱印帳に切り替えたのは、いわば「自分への進級祝い」のようなものでした。 「よし、私はこれからも御朱印巡りを続けていくぞ」という決意表明のような感覚です。
もし、あなたが100均の御朱印帳を使い切ったなら、その時は自信を持って、自分が一番「これだ!」と思うデザインの、少し良い御朱印帳を探してみてください。100均という「入り口」があったからこそ、自分にぴったりの次の一冊が見つかるはずです。
これから100均で御朱印帳を買う人への「買い物チェックリスト」
さて、実際にダイソーやセリアの売り場に行くと、意外と種類があって迷うかもしれません。私が失敗から学んだ「選ぶ時のチェックポイント」をまとめておきます。
- 「蛇腹(じゃばら)式」かどうかを指で確認! 見た目が可愛くても、普通のノートのように綴じられているタイプだと、御朱印を書いていただく際に断られてしまうケースが稀にあります(書きにくいし、裏写りしやすいため)。横にびろーんと伸びる「蛇腹式」と書いてあるものを選びましょう。
- 紙の「白さ」をチェック 100均のものには、真っ白な紙のものと、少しクリーム色がかったものがあります。これは完全に好みですが、墨の色がパキッと映えるのは真っ白な方、レトロで落ち着いた雰囲気になるのはクリーム色の方です。
- 表紙の「角」が潰れていないか 100均の棚は商品の入れ替わりが激しく、たまに端っこが少し折れているものがあります。御朱印は神聖なものなので、できるだけ綺麗な状態の個体を選んであげてください。
- 一緒に「御朱印帳ケース」も探してみる 最近の100均はすごいです。御朱印帳をぴったり収納できる巾着や、クリアポーチも同じコーナーに置いてあることが多いです。バッグの中でページが開いて折れ曲がるのを防ぐために、セットで買うのが正解です。
「100均 御朱印帳 代替品をAmazonと楽天で探す」
100均の店舗以外でも、Amazonや楽天市場などのオンラインショップで手軽に御朱印帳を購入することが可能です。ここでは、オンラインで取り扱いのある主な製品を紹介します。
| 商品名 | 特徴 |
|---|---|
| 御朱印帳 ご朱印帳 水引ゴム特典付 | 水引ゴムによる保護機能 |
| (Bridgehappy) 御朱印帳 | 汎用性の高いデザイン |
| 朱印帳 白鳩朱印帳 | 和紙の質感と携帯性 |
御朱印帳 ご朱印帳 水引ゴム特典付
水引ゴムが付属しているため、持ち運びの際に帳面が開いてしまうのを防ぎ、紙面の保護に役立つ蛇腹式の製品です。
(Bridgehappy) 御朱印帳
落ち着いたデザインが採用されており、場所を選ばず使用できるため、様々な寺社仏閣への参拝に適した仕様となっています。
朱印帳 白鳩朱印帳
和紙の質感を活かした作りになっており、神社やお寺での墨書きを想定した、携帯性に優れたサイズの帳面です。
最後に:御朱印巡りは「心の余白」を作る時間
現代社会って、とにかく忙しいですよね。スマホの通知に追われ、数字や効率ばかりを気にしがちです。 そんな中で、御朱印帳を一冊持って、静かな境内に身を置く時間は、私にとって最高の「デジタルデトックス」になりました。
「100均の道具で始めていいのかな?」なんていう小さな悩みは、境内の大きな木々や、何百年も続くお社を前にすれば、本当にちっぽけなことに思えてきます。
神様や仏様は、あなたが持っている帳面の値段なんて気にしません。それよりも、あなたがそこへ足を運び、静かに手を合わせ、今日という日に感謝したこと。その「心の動き」こそを大切にしてくださるはずです。
まとめ:まずは100均から、あなたの物語を始めよう
この記事をここまで読んでくださったあなたは、きっともう、御朱印巡りに興味津々なはずです。
- ダイソーやセリアなら、ランチ一回分より安く始められる。
- 紙質は「片面使い」でカバーすれば問題なし。
- マナーさえ守れば、どこへ出しても恥ずかしくない。
- 一冊使い切る頃には、あなただけの「思い出の塊」が出来上がる。
100均の御朱印帳は、単なる「安いノート」ではありません。それは、あなたの日常に「彩り」と「癒やし」を連れてきてくれる、魔法のチケットのようなものです。
さあ、次の週末は、100均の御朱印帳をバッグに忍ばせて、近くの神社まで散歩してみませんか? きっと、今まで気づかなかった素敵な景色に出会えるはずですよ。
