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セリアの550円パイプカッターは「買い」か?実際にイレクターパイプを切って分かった実力と限界

パイプカッター セリ

セリアの工具コーナーで、ひときわ異彩を放つ「550円」の値札。100均なのに500円もするのかよ、と一瞬ひるむけれど、結論から言えばこのパイプカッターは「迷わず買っておけ」と言えるレベルの代物だった。

正直、僕は100均の工具をあまり信用していない。ドライバーはすぐなめるし、ペンチは噛み合わせが悪い。でも、このパイプカッターだけは別格だ。実際に自室のメタルラックを解体し、さらにイレクターパイプで棚を自作してみた経験から、その「生々しい実力」を語ってみようと思う。

レジで少しだけ躊躇する「550円」という絶妙なライン

セリアの店内を歩いていて、DIYコーナーで見つけた時の第一印象は「意外とデカいな」だった。 普通、100均の便利グッズなんて手のひらサイズでチャチなものが多い。けれど、こいつは違う。ずっしりとした金属の重みがある。パッケージ越しに見える赤い塗装(僕が買った店舗では赤だったが、店舗によっては色が違うかもしれない)が、どこか本格的な道具感を醸し出している。

DIY用パイプカッター

でも、値段は550円。 セリアで500円商品を買うのは、ちょっとしたギャンブルだ。110円なら「失敗したわ」で済むけれど、550円となると「牛丼一杯食べられたな」という後悔が頭をよぎる。棚の前で3分ほど悩んだ。Amazonで調べると、似たようなノーブランド品が1,000円から1,500円くらいで売っている。

「半分以下の値段で、本当に切れるのか?」

そんな疑いを抱えつつ、結局は好奇心に負けてカゴに入れた。これが、僕とセリア製パイプカッターの出会いだ。

最初の犠牲者は「粗大ゴミに出しそびれた物干し竿」

家に帰って、まず試したのはベランダに放置されていた古い物干し竿だ。 ステンレス巻きのタイプで、中身はスチール。これが意外と厄介で、ノコギリで切ろうとすると凄まじい金属音と火花(は大げさだが、摩擦熱)が出て、近所迷惑極まりない。

小型パイプカッター

使い方は至ってシンプル。 パイプを本体のローラーに乗せて、下のノブを回して刃を当てる。あとはクルクルと本体を回すだけ。 「キリキリ……」という、小さな、でも確かな手応えが指先に伝わってくる。

ここで一つ、実際に使って分かったコツがある。 最初からノブをキツく締めすぎてはいけない。刃がパイプに食い込みすぎて、回すのがめちゃくちゃ重くなるからだ。最初は「表面に傷をつける」くらいの感覚で軽く締め、一周回るごとにノブをほんの少し(角度にして15度くらい)ずつ締めていく。これが一番効率がいい。

5周、10周と回していくうちに、手応えが「ヌルッ」としたものに変わる。 そして15周目くらいだろうか。「パキン」という乾いた音とともに、物干し竿が見事に真っ二つになった。

切り口を見て、僕は思わず「おぉ……」と独り言を漏らした。 ノコギリで切った時のあのガタガタな断面とは無縁の、美しく垂直な切り口。これだよ、これ。この快感のために550円を払ったんだ。

イレクターパイプとの格闘で気づいた「限界」

次に挑戦したのは、本命のイレクターパイプだ。 DIY好きなら分かると思うが、これは鋼管の外側にプラスチックがコーティングされている。セリアのパイプカッターの対応径は最大32mm。イレクターパイプは約28mmなので、サイズ的には余裕がある。

塩ビパイプカッター

しかし、ここで少し苦戦した。 プラスチックの層があるせいで、刃が滑りやすいのだ。最初は空回りしてしまい、なかなか「道」が作れない。 「あ、これダメかもな」と一瞬諦めかけたが、少し強めにノブを締めてから回し始めると、ようやく刃がプラスチックを食い破り、中の金属層に到達した。

ここからは力仕事だ。 セリアのパイプカッターは、ノブの形状が少し小さい。そのため、何度も締め込んでいると指の皮が痛くなってくる。軍手は必須だ。素手で何本も切るのは、修行に近いものがある。

結局、4本のイレクターパイプを短くするのに30分ほどかかった。 プロ用の数千円するカッターならもっと楽だったかもしれないが、550円の道具にそこまで求めるのは酷だろう。むしろ、この価格でイレクターパイプを合計8箇所も正確にカットできたこと自体が驚きだ。

付属の「面取りカッター」という名の、ちょっとした罠

この商品、実は本体の背面に「面取り用の刃」が折りたたみ式で付いている。 切り口の内側に出たバリ(鋭い突起)を削るためのものだ。

パイプ切断工具

正直に言う。これは使いにくい。 刃の角度が固定されているし、持ちにくいので、綺麗にバリが取れるかと言われると微妙だ。僕は結局、ダイソーで買った金属ヤスリを使ってバリを取った。 「一応付いてますよ」という程度の機能だと思っておいたほうがいい。過度な期待は禁物だ。

でも、ないよりはマシだ。 出先でヤスリを忘れた時なんかには、爪でバリを剥がそうとして怪我をするよりは、この付属カッターでガリガリやったほうが100倍安全だろう。

10本以上切ってみて、耐久性はどうだったか

「100均の刃物はすぐダメになる」 これが僕の持論だったが、セリアのパイプカッターに関しては、今のところその予想は裏切られている。

物干し竿2本、イレクターパイプ4本(計8カット)、さらにアルミのカーテンレール。 これだけ切っても、刃が欠けたり、回転がガタついたりすることはない。もちろん、刃の鋭さは新品時に比べれば落ちているだろうが、家庭でたまに使う分には十分すぎる耐久性だ。

もし刃がボロボロになったとしても、またセリアに行って550円払えば新品が手に入る。替刃を探してホームセンターを彷徨う手間を考えれば、本体ごと買い換えてもバチは当たらない気がする。

実際に使って分かった「ここがダメ」なポイント

褒めてばかりだと嘘くさいので、イラッとした点も正直に書いておく。

まず、**「ネジの油が黒い」**こと。 新品の状態だと、可動部に真っ黒な機械油がベッタリ塗られている。これを知らずに触ると、手が真っ黒になるし、せっかくの白いパイプに黒い汚れがつく。使う前に一度、キッチンペーパーなどで余分な油を拭き取ることを強く勧める。

次に、**「円形じゃないパイプには無力」**なこと。 当たり前だが、これはパイプカッターだ。四角い支柱や、楕円形のハンガーラックには全く使えない。僕は一度、楕円形のパイプを無理やり切ろうとして刃を滑らせ、本体に深い傷を作ってしまった。皆さんは真似しないでほしい。

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そして、**「音が意外とする」**こと。 「静かだ」と書いたが、それはノコギリに比べればの話だ。金属を切る以上、どうしても「キリキリ……」「パキッ」という音は出る。深夜のマンションで作業するのは、やはり控えたほうが無難だ。

パイプカッター セリア は共通の代替品をAmazonと楽天で探す

セリアの店舗で見つからない場合や、もう少しスペックを重視したいなら、ネット通販で定番のモデルをチェックしてみるのも一つの手だ。Amazonや楽天でよく選ばれている代替品をいくつか整理しておく。

商品名主な特徴
WORKPRO パイプカッター汎用性の高い標準モデル
SK11(エスケー11) パイプカッター国内メーカーの定番品
EZARC 2点セット パイプカッター大小の使い分けが可能

WORKPRO パイプカッター

金属管から塩ビ管まで幅広く対応しており、家庭内のちょっとした修繕から工作まで、これ一本でカバーできる範囲が広いのが特徴だ。

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SK11(エスケー11) パイプカッター

日本のDIY市場ではおなじみのブランドで、銅管や真鍮管、アルミ管などの切断に向いている。替刃の入手性が良く、メンテナンスしながら使い続けたい場合に向く。 

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EZARC 2点セット パイプカッター ベアリングチューブカッター

大小2つのカッターがセットになっていて、狭い場所での作業には小型、太いパイプには大型と、状況に応じて使い分けができる構成になっている。 

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結局、セリアのパイプカッターは「買い」なのか?

僕の答えは、イエスだ。

もし君が「粗大ゴミをコンパクトにして捨てたい」とか「メタルラックを少しだけ低くしたい」と思っているなら、これ以上の選択肢はない。ホームセンターで高い金を出す必要はないし、ましてやノコギリで汗だくになって格闘する必要もない。

ただ、一つだけ覚えておいてほしい。 これは「550円の道具」だ。 何十本も連続で切れば指は痛くなるし、プロのようなスピード感はない。でも、その「不器用な実用性」こそが、100均工具の醍醐味なんじゃないかと思う。

作業を終えて、短くなったハンガーラックを部屋の隅に置いたとき、作業を終えて、短くなったハンガーラックを部屋の隅に置いたとき、妙な達成感があった。

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たった550円でこれだけ「仕事」をしてくれて、おまけに部屋までスッキリしたんだから、文句なんてあるはずがない。 もちろん、プロから見ればおもちゃみたいな道具かもしれない。ノブを回す指の痛みも、黒い油の汚れも、高級な道具なら味わわなくて済む苦労だ。

でも、その「ちょっとした手間の積み重ね」が、DIYの面白さだったりもする。 次に使うのがいつになるかは分からないけれど、工具箱の隅にこいつが控えていると思うと、なんだか少しだけ心強い。

もし君の家の物置に、捨てられずに困っている物干し竿があるなら、騙されたと思ってセリアへ行ってみるといい。 案外、550円以上の価値がある「静かな週末」が手に入るかもしれないから。

ただ、一つだけ忠告。 作業に夢中になりすぎて、僕みたいに指の皮を少し剥かないようにだけは気をつけてほしい。やっぱり、軍手だけはケチらずに一緒に買っておくべきだった。それが、今回の僕の唯一の反省点だ。

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